家づくりのコツ

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ままここっと
Vol.9

機械頼りにならない生活

たくさん機能がある機械ほど壊れやすい
機械が進歩し、私たちの生活はどんどん便利になっています。家電一つ取ってみても、自動で開閉するトイレ、床の水拭きまでしてくれる掃除ロボット。スマホでエアコンのオン、オフもできるようになりました。
人間は機械に頼ると、考えることをしなくなります。生活する能力も低下していくような気がします。ナビを使うようになって、道を覚えなくなったという経験を持つ人も多いのでは。
そして、機械は年月を経ると、間違いなく壊れます。たくさん機能がある機械ほど壊れやすいものです。そして、機械に頼った生活をしていると、壊れたときに、どうにもこうにも立ち行かなくなります。気軽に買い換えられるものならいいでしょうが、それが高価なものなら、大きな代償を支払わなければいけません。
自然エネルギーを活用メンテナンス費用の少ない家を
家も同じです。あまりにハイスペックな装置を搭載し過ぎると、壊れたときの代償が大きいのです。
家を建てる人の多くは「冬暖かい家、結露のない家」を求めます。そのために、機械で24時間快適に暮らせるハイスペックなシステムを導入したとします。新築のうちはいいですが、10年、20年と経つと、そのシステムも壊れます。すると、数百万円単位の出費がかかってくることもあります。住み続けている限り、定期的に発生する出費だと思うと恐ろしいですね。
特に、住宅ローンを払い、子どもの教育ローンを抱えながらの出費はなるべく避けたいものです。
家はシンプルがいいのです。まず、断熱性、気密性にはしっかりと投資する。これらは半永久的に変わらないものですから。
そのうえで、太陽の光と風を上手に取り入れる設計をすることが大事です。例えば、夏の暑い日差しをさえぎったり、風の通りをよくする窓計画をたてたり。これを「パッシブデザイン」と呼びます。機械に極力頼らず、自然エネルギーを最大限に活用して、快適な住まいづくりを実現することです。パッシブデザインの家なら、後のメンテナンス費用も大きく抑えられます。
ハイスペックな装置は確かに魅力的です。でも、壊れたときにどう対処するかまで考えて、導入することをおすすめします。
※この記事は「子育て情報誌 ままここっと2020年冬号」にも掲載されました。