家づくりのコツ

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ままここっと
Vol.4

二世帯住宅には夢を詰める

メリットとデメリットを知る
昨今、二世帯住宅を建てる人が増えています。通常、結婚する時点で「子どもが小学校に上がるまでに、二世帯住宅を建てて、夫(または妻)の親と暮らす」という約束ができているようです。これから老後を迎える親にとっては、いざという時、近くに子世帯がいることで安心感があります。子世帯も、自分の子どもを親にみてもらえるので共働きをしやすいですね。さらに、2つの世帯で1つの家を建てるため、建築費用を分担できるのはメリットです。
しかし、デメリットもあります。親世帯と子世帯では年齢差があるため、生活のリズムや価値観が大きく異なります。1つの家に住むと、それがストレスになる場合が多いのです。結婚する時は将来同居をと約束したものの、いざ、二世帯住宅を建てる段階になって「あーあ、夫の親と一緒に暮らすのか。自由な生活を奪われそう」とブルーになる奥様も多いようです
夢を描ける空間づくりを
親世帯も子世帯も楽しく暮らせる二世帯住宅づくりのコツは、共有スペースを極力少なくすることです。玄関をはじめ、キッチン、トイレ、お風呂などの水廻りも出来れば分けた方が良いでしょう。そう、アパートのような感覚です。お金のことは早い段階でよく相談して決めておくことが肝心。例えば頭金は親が出して、ローンは子世帯が支払うという具合です。そして、これが最も大きなテーマなのですが、将来を考えた間取りにすること。?年先には親は他界し(想案です)、自分の子どもたちも家を出て独立していることでしょう。夫婦二人が暮らすには、大きな二世帯住宅は、無駄な空間が多過ぎませんか?
私が提案したいのは、親がいなくなったら、親世帯に子世帯が移り住み、空いた子世帯をカフェや雑貨店、ギャラリーなど趣味の空間に変身できるよう設計しておくことです。『将来の夢を描ける空間』があれば「あーあ、二世帯同居嫌だなあ」なんて絶対に思わないはずです。
※この記事は「子育て情報誌 ままここっと 2018年冬号」にも掲載されました。