熊井戸美佐夫の初めての家づくり講座

熊井戸美佐夫の初めての家づくり講座 第一回 子供の才能を伸ばす空間

コミュニケーション力を磨く場所は?

マイホームを考える人の大半は、「子どもができてアパートが手狭になった」「子ども部屋を用意してあげたい」など、“子ども”がキーワードになっているのではないでしょうか。でも、間違えてはいけないのは、子ども用に大きく快適な部屋をつくり、テレビなどの娯楽まで配置し、その空間にこもらせてしまうこと。子どもの社会性が失われることにつながります。
私が提案したいのは家の中に、「親子で会話ができる場所をしっかりとつくること」。それにはダイニングが適していると思います。園や小学校から子どもが帰ってきたとき、ママやパパが料理や家事をしながら、「今日は園(学校)で何があったの?」と会話しやすい場所がダイニングです。
小学生までは、ダイニングで勉強させることもおすすめ。時々、ママやパパが勉強を見てあげるのもいいですね。そのため、ダイニングの近くにランドセルや園児バッグを置ける収納空間をつくると良いでしょう。

2階ホールの勉強スペース

▲2階ホールの勉強スペース

立派な子ども部屋より小さなベッドルーム

注意したいのは「光」。ダイニングの照明は通常、食べ物が美味しく見える暖色系に設定されていますが、勉強するには蛍光色が適しています。今は光の種類を切り替えられる照明があるので、それを利用するといいですね。
小学生までは勉強はダイニングで、中学生以降は2階のホールにカウンターデスクを配置し、兄弟姉妹と一緒に勉強するスタイルが理想的だと思います。ホールですから、階下からの声も耳に入ってきます。でも、そうした環境の方が、一人で個室にこもって勉強するよりも断然、集中力が養われるのです。集中力が高い子どもは何事に対しても頑張りが効きます。
つまり、子どもの才能を伸ばしたいと考えたら、マイホームに立派な子ども部屋は不要ということ。子どものためには小さな寝室があれば良いのです。

ままここっと2017年春号

この記事は「子育て情報誌 ままここっと 2017年春号」にも掲載されています。
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第二回 家事動線+家族動線

広いベランダって本当に必要?

家を建てるときは、ママやパパが家事をするのに効率良い動線をつくりたいものです。特に、脱衣・洗濯場~洗濯物干し場への動線は重要です。1階に脱衣・洗濯場があるのに、2階のベランダが洗濯物干し場という家をよく見かけます。洗濯し終えた重い衣類を持って、2階まで上がる作業は毎日だと負担が大きいですし、突然、雨が降れば急いで取り込まなくてはなりません。それよりも脱衣・洗濯場の隣りに、2畳プラスして室内干し場をつくる方が効率的です。
「新築の家には広いベランダを」と希望する方は多いのですが、洗濯物や布団を干す場所が他に確保できれば必要なくなります。ベランダは定期的にメンテナンスの費用がかかりますし、掃除も大変。メンテナンスを怠れば、雨漏りが起こることも!そんなリスクも考えて、ベランダの有無を検討してほしいですね。

洗濯、室内物干しスペース

▲収納まで備わった洗濯、室内物干しスペース

リビング続きのフリースペースは外せない!

家事動線だけでなく、家族動線という考え方も間取りづくりには大切です。そのために効果的なのはリビングの続きに、和室などの「フリースペース」をつくること。
子どもが幼いときは、親子で川の字に寝ることが多いので、そこを寝室にします。すると1階のフロアで1日の生活が送れるので、ママやパパの手間が半減します。その後もフリースペースは、子どもの遊び場、大人が寛ぐ場などに姿を変えながら大活躍します。 フリースペースで重要なのは、①リビングの続きに設置すること②引き戸をつけて開閉できるようにすること。リビングから離れた場所につくると、確実に物置き部屋になってしまうのでご注意を!
各部屋の扉ですが、基本的には引き戸が良いですね。全開や半開にキープできるので生活しやすいです。ドアにする場合は、どちらの方向に開く方が家族動線がスムーズになるか、を考えたいものです。

ままここっと2017年夏号

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第三回 25年先を考えた素材や間取り

今の見た目だけでなく先々のメンテナンスも考慮

マイホームを新築しようというとき、大切なのは今だけでなく「25年先を考える」という視点です。なぜ25年なのか、それにはいくつか理由があります。
1つはメンテナンスの問題です。当然のことですが、年月と共に家は古くなり、あちこちに手を入れる必要が出てきます。特に、太陽の紫外線を直接受ける外壁や屋根は経年劣化を避けられません。
劣化の速度はみな同じではなく、品質の違いで大きく差が出ます。高品質の素材は高価ですが、25年経ってもメンテナンスは不要。逆に品質が今ひとつの素材は安価ですが、築10~15年でメンテナンス費用がかかってきます。
また、家のデザインによっても外壁の耐久性は変わります。例えば、軒のない家はすっきりオシャレに見えますが、日差しや雨を直接受けるので、外壁の劣化が早いのです。新築時の見た目だけでなく、ぜひ先々のメンテナンスも視野に入れて考えたいものです。

夫婦二人の生活を視野に入れた間取りを

住宅ローンを返済しながら、メンテナンス費用を捻出することは大変です。今は35年の長期ローンを組む人がほとんどですが、私はよくお客様に、「お子さんに費用がかからない小学生までの間に積極的に繰り上げ返済をしましょう。できればローンの10年短縮を目ざしましょう」とアドバイスします。10年短縮すると25年でローン返済となります。その25年間、メンテナンスにお金がかからない家が理想だと思っています。
また、25年先を考えて家づくりをすると間取りの考え方も変わってきます。
25年後には子どもたちが家を離れ、夫婦だけの生活になる家庭がほとんどです。立派な子ども部屋を作るよりも、リビングやダイニング、室内物干場等を充実させる方が賢い選択ではないでしょうか。

ままここっと 2017年秋号

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第四回 二世帯住宅には夢を詰める

メリットとデメリットを知る

昨今、二世帯住宅を建てる人が増えています。通常、結婚する時点で「子どもが小学校に上がるまでに、二世帯住宅を建てて、夫(または妻)の親と暮らす」という約束ができているようです。これから老後を迎える親にとっては、いざという時、近くに子世帯がいることで安心感があります。子世帯も、自分の子どもを親にみてもらえるので共働きをしやすいですね。さらに、2つの世帯で1つの家を建てるため、建築費用を分担できるのはメリットです。
しかし、デメリットもあります。親世帯と子世帯では年齢差があるため、生活のリズムや価値観が大きく異なります。1つの家に住むと、それがストレスになる場合が多いのです。結婚する時は将来同居をと約束したものの、いざ、二世帯住宅を建てる段階になって「あーあ、夫の親と一緒に暮らすのか。自由な生活を奪われそう」とブルーになる奥様も多いようです

夢を描ける空間づくりを

親世帯も子世帯も楽しく暮らせる二世帯住宅づくりのコツは、共有スペースを極力少なくすることです。玄関をはじめ、キッチン、トイレ、お風呂などの水廻りも出来れば分けた方が良いでしょう。そう、アパートのような感覚です。お金のことは早い段階でよく相談して決めておくことが肝心。例えば頭金は親が出して、ローンは子世帯が支払うという具合です。そして、これが最も大きなテーマなのですが、将来を考えた間取りにすること。?年先には親は他界し(想案です)、自分の子どもたちも家を出て独立していることでしょう。夫婦二人が暮らすには、大きな二世帯住宅は、無駄な空間が多過ぎませんか?
私が提案したいのは、親がいなくなったら、親世帯に子世帯が移り住み、空いた子世帯をカフェや雑貨店、ギャラリーなど趣味の空間に変身できるよう設計しておくことです。『将来の夢を描ける空間』があれば「あーあ、二世帯同居嫌だなあ」なんて絶対に思わないはずです。

ままここっと 2018年冬号

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第五回 将来を考えて平屋という選択

ワンフロアにすべてが揃った快適生活

私は今まで3度、マイホームを建てました。20代のときにつくった最初の家は平屋で、2度目の家は二階建て。そして3度目50代で建てた家は、最初と同じ平屋です。平屋も二階建ても経験し、やっぱり平屋は住みやすいと実感しました。特に、妻からは「絶対に平屋がいい。家事が断然、楽だから」と強く言われました。
今、若い人の間でも平屋人気が高まっています。2階への移動がなく、ワンフロアで暮らせるのが平屋の良いところ。子どもが幼いうちは、家のどこに居ても子どもの姿や気配を感じることができますし、年を経て、足腰が不安になってからはなおのこと。重い荷物を持って階段を上り下りするのは、体に負担がかかります。ワンフロアにすべてが揃った生活が楽なのです。
でも、「平屋を建てるには広い敷地が必要なのでは?」「建築費が高いのでは?」「2階がないと狭いのでは?」、そんな心配を持っている人も多いようです。

小さくつくって広く住む

そこで、コンクスハウジングでは30歳前後の夫婦と子ども2人というファミリーを想定し、平屋のモデルハウスをつくりました。内容は60坪の土地に、29坪の平屋と車3台分の駐車スペース。ちょっとした植栽空間もあります。平屋だからと言って広大な土地は不要で、55~60坪あれば十分なのです。
気になる費用ですが、約35坪の二階建て住宅を建てるのと同程度です。でも、「29坪という家は狭過ぎない?」という声が聞こえて来そうですね。実際にご覧いただくとわかりますが、廊下や大きな納戸など無駄な空間を省く、高さがある勾配天井を採用する、「使いやすい」小屋裏収納をつくるなど、さまざまな工夫で、ゆったりと開放的。十分な広さです。

住宅は、小さくつくって広く住むのが理想的。建坪を小さくすれば固定資産税も毎月の高熱費もその後のメンテナンス費も抑えられます。その分を貯金して、ローンの繰り上げ返済に充てれば、退職後の生活も安泰。これこそまさに、将来を考えた家づくりではないでしょうか。

ままここっと 2019年冬号

この記事は「子育て情報誌 ままここっと2019年冬号」にも掲載されています。
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第六回 共働き夫婦の「子育て」を考えた家づくり

子どもを孤立させないよう子育てプランを第一に立てる

総務省の「労働力調査」(2018年)によると、共働きの割合は約67%。数10年前は働く夫と専業主婦の妻というファミリーのカタチが多く見られましたが、今は共働きが半数以上。そうなると、ライフスタイルはもちろん子どもの居場所も変わってきます。家に帰れば必ず誰かがいる、という時代ではなくなりました。
子育て世代が家を持つ理由のひとつが「子どものために」。しかし、実際に家を建てるとなると、デザインや間取り、構造など、建物にばかりに目が行きがちで、「子どもを育む環境」が後回しになっているケースが多く見受けられます。「子どものため」というのであれば、まず考えてほしいのは子どもが安心できる住まい方です。

例えば、園や学童が充実したエリアにマイホームを構え、地域の見守り環境の中で子どもを育むという選択。はたまた、実家の近くにマイホームを構え、いつでも祖父母のサポートが得られる環境で子どもを育むという選択など。
子どもを孤立させないよう、どうフォローするかを先々まで見据えて考える、それが後悔しないマイホームに直結します。

共働き夫婦の「子育て」を考えた5つのスタイルで、子どもを育む家づくりを考えてみよう。

ままここっと 2019年冬号

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